亀丸です。

易経の山水蒙の卦辞にある言葉です。

「初筮は告げる。再三すれば瀆(みだ)る。瀆(みだ)るればすなわち告げず」

「筮」は筮竹(ぜいちく・易占で使う竹の棒)の筮で、占いを立てること。
「初筮は告げる」とは、最初の筮、すなわち一発目の占いで、神様からの答はちゃんと告げられているということ。

その次の冒瀆(ぼうとく)の瀆に送り仮名のるを付けて「みだる」「みだれる(乱れる)」と読みます。
「再三すれば瀆る」とは、二度三度と占ってしまったら、占いの答は乱れてしまう、占いが当たらなくなってしまうという意味です。


占いは一発勝負だからこそ当たるのだ──という占いの心がまえを説いた言葉です。


同じことを何度も占ってもいいのですか?

最近の鑑定で、相談者さんからこんなことを言われました。

「占いで同じことを何回も訊くと、怒る先生がいるじゃないですか。亀丸先生、怒らないですよね。でも、何回も同じことを訊くのはだめなんですよね?」

 

占いで何度も何度も同じことを訊いても良いのですか?

占いジプシーになってしまって毎晩のように電話をかけないと落ち着かなくなっている方にとって、これは切実な問題でしょう。占い師側からすると、「前も言うたじゃない」という展開になることが少なくありません。
 
ちなみに、私も昔はよく怒ってました。
でも、最近怒らないようになりました。
たまにイラッとしますけど、かなり怒らないようになりました。


初筮は告げる


一発勝負だから奇跡が起こる

まず大原則として、

占いは一発勝負だから奇跡が起こる──

そういうものだとご理解ください。

タロットカードはただの紙です。
筮竹はただの竹の棒です。

でも、そこに一発勝負を信じて、占い師と相談者さんが念を込めて真摯に行うから、奇跡が起こるのであって、何度も何度も同じことを占ったらそれはただの紙であったり、ただの竹の棒になります。

占い師は、相談者さんが思っている以上に、占いを当てたい

次に、私たち占い師は、皆さんが思っている以上に占いを当てたいものだと知っておいてください。
そこに執念とプライドがあります。

言い換えれば、「当てられる」と思っているから占い師をやっているのです。

それが、何度も何度も同じことを占ったら、占いはどうしても当たらなくなります。
当たらない占いはしたくない──というのが私たち占い師側の本音です。

だから、なるべく一発勝負でバシッと当てたいのです。

バシッと当てられたらこっちも気持ちがいいし、なんというか、お金をいただいてやるだけの、占いがいがあります。



とはいえ、我々もこれで生計を立てているので、リピーターさんが欲しいし、正直な感情としてリピーターさんはかわいいのです。
むしろ何度も何度も来てほしい。そうなると、同じことでも占うしかない。

そこに本業で占い師としてやっていく難しさがあります。


苦しいからこそ何度も同じことを訊く

逆も考えてみましょう。

相談する側の目線に立ってみれば、別に何度も同じことを好んで訊きたいわけではない。同じことを何度も何度も相談したくなるほど苦しいということなのです。
同じことを何度も頭の中で反芻して苦しいから、誰かに話を聞いてほしくて、電話占いにお電話しているのです。
スカッとした一発勝負で、その瞬間に良いことを言われたとしても、またしばらくしたら同じ思考がぶり返してきて、悩みの回路に落ち込んでしまうのです。

そういうのが苦しさです。

一回だけ誰かに何か良いこと言われてそれでスッキリ解決するようなのは、悩みでもなんでもなくて単なる選択の迷いにすぎません。

だから、当の本人が何度も訊きたいというならそれにとことん付き合っていくことこそが、占い師の仕事なんじゃないかと考えるようになりました。
占いを当てたいというのは占い師側のエゴにすぎないんじゃないか、と考えるようになったのです。

そういうわけで、最近、亀丸は何度も同じ質問をされてもあまり怒らないようになりました。
今日出た卦は今日出た意味があるのだろうと思って、筮竹や賽子を振るようになりました。


そのようにやっていくと、当然、答が別のものになったりすることもあります。
それで「えっ、こないだと言っていたことが違うじゃないですか!」とせめよられると、思わずイラッとしてしまうのですが、それはそれで「違いますね」と平然と答えていこうと思って日々の鑑定をやってます。







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