亀丸です。

前編よりの続きです。
http://kamemaru.net/nishatakuitsu01.html


私はもともと占いに行くタイプではありません。

興味はありました。
むしろオカルトっぽいものや宗教・哲学の話には人一倍関心があり、マニアというほどではないですが、そういうふしぎ系の話には多少の知識を持っていました。

だから、占い屋さんにも数回行ったことがありました。
しかし占いに行っても、面白いと思ったことが一度も無かったのです。
当たるとか、当たらないとかよりも、曖昧な話ばかりで単純につまらなく思えたのです。

今思えば当たり前の話で、20代の男性が町の信心深いオバちゃんと話をしても面白いはずがないのです。

そんな私が今回はじめて、占いに答を純粋に求めてみたのです。

「7年後に良くなる」…とかじゃなくて

店に入ると、50歳前後の女性の占い師がいました。
占術は四柱推命だろうと思います。
生年月日、今悩んでいる事柄、会社をやめるべきか、やめないべきかを迷っていることを伝えました。

彼女は萬年暦を調べ、何かを書き出し、こう言いました。

「あなたは7年後ぐらいにお金の運が良くなるわよ。金持ちになれる」
「……はあ」
「だからそこまで苦労はするけど、頑張りなさい」

金持ちになれるのであればありがたいですが、今聞きたい二者択一の質問の答になっていません。

「あの、7年後はともかく、今会社をやめるべきか、やめないべきかを知りたいんですが…」


すると、彼女はこう答えました。


「そんなことはあなたが考えて決めることじゃない?」


腹が立ちました。
そんなことって何だよ、と。

でも、このままでは占いに来た意味がありません。
冷静に問い返してみました。

「占いが当たるとか、当たらないとかは気にしません。
ただ占い師としての意見をひとつの参考にするためにやってきたのです」


すると、彼女はこう突っぱねたのです。

「私がそんなことは決められないわよ」

当たり前だ。
お前に決められてたまるか。

心底むかついてきました。

なぜ彼女は二者択一の質問に答えなかったのだろうか

占い屋を出てからも、気分が悪いままでした。
単純にお金と時間の無駄だという以上の、気分の悪さがありました。

今までも占い屋やセラピーにいってお金と時間の無駄だなと思うことはありましたが、ここまで腹が立つことはありませんでした。

この苛立ちの正体は何なんだろうと考え始めました。

──なぜ彼女は二者択一の質問に答えなかったのだろうか。

どちらかを選ぶだけなので、難しくはありません。
ただ、どちらかが正解で、どちらかが不正解なことに答えたくなかったのでしょう。

おそらく占い屋さんに来る相談者さんのなかには、占い師の意見を鵜呑みにして、わけもわからず右往左往してしまう人が少なくないのでしょう。
そしてあとで逆恨みされることもあったのかもしれません。
実際、占い師は相手をみながら、言葉を選ぶ必要はあります。

だから、どちらかをはっきり選択するようなことはしたくなかったのかもしれません。




──と考えていくと、さらに一段と腹が立ってきました。


つまり、自分は彼女に「占い師の意見を盲信して、人生を右往左往させてしまう愚か者」だと判断された、ということだとわかったからです。

彼女は私を信頼しなかった。
占い師の意見をひとつの参考までに、自分で考え、自分の足で歩いていける人間だと思わなかった。
だから、二者択一の質問に答えなかったのだ。

……それが私にとっては、とても悔しく、屈辱的で、腹立たしかったのです。


二者択一02





占いの現場で二者択一の質問は案外と少ない

あれから10年後に自分が占い師になっているとは思いませんでした。

その間に自分の占い観、運命観も大幅に変化をしました。

今の自分が相談にやってくる人たち全員にうまくやれているとは思っていませんし、あのオバちゃんの鑑定スタイルがいいとする人たちもいることも今はわかっています。

それでも、私は自分の鑑定スタイルに迷ったとき、あの日のことを思い出して「ああいう占い師にはならないようにしよう」と奮起づけます。ある意味、人生でとても役に立っている、意味のある占いの時間だったなと感謝しています。



占いの原点は二者択一だと、私は思っています。

しかし鑑定で出てくる質問で、本当に50%50%で迷っているような、純粋な二者択一はかなり少ないです。100人の相談者さんがやってきてせいぜい1人か2人です。
二者択一のように訊ねられていても、どちらかの方向に自分の意志が偏っていることが大半です。


それでも時々、本当に二者択一の質問がやってきます。
二者択一の質問がくるときはいつも緊張します。

──当たるのか、当てられるのか。
──本当に自分がこの答を出していいのか。


怖いです。勇気が要ります。

占いを当てるには「運命」みたいなものに自分を投げ出す必要があります。
どのくらい自分を投げ出すべきなのか、躊躇します。

この出た結果をそのまま伝えていいのか。
それが人生を惑わせてしまわないのか。
この人を怒らせてしまわないのか。

二者択一の質問にみえて、実は二者択一じゃない質問も混ざっています。
相談者さんのほうで聞きたい答が決まっていることも多いです。

──二者択一の質問の答を出す時はさまざまなことを考えます。




でも。
あなたが本当に二者択一で迷っている時は、私の答を出そうと思います。

その答が間違うこともあるかもしれません。
でも、二者択一の質問に対して、私なりの、その時出せる答をお伝えします。

それはあなたを信頼しているから。

きっとあなたは占い師の意見を参考までに自分で考え、自分の足で歩いていける人だから。

二者択一の質問に答えられる占い師でありたいと思っています。




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