亀丸です。

9月はの季節ですよね。
今の時期にスーパーにいくと、梨が店頭にずらりと並べられています。
今回は中国の梨の説話をもとに、占いとは何かについて少し考えてみます。

梨は東アジアのパワーフード

梨は、桃や柿とともに弥生時代から日本人が食べてきた果物だそうです。
近頃は世代ごとに果物でバナナ世代、キウイ世代、マンゴー世代と呼んだりしていますが、梨世代は約二千年の歴史があります。
漢字一文字で表される果物は、古くから東アジア圏に根付いているパワーフードだなと思います。

梨の話

長く食されてきた果物なので、中国の古典のなかにも梨のお話が残っています。
そのなかのひとつの話がとても興味深いので、亀丸が読みやすく意訳したものを掲載してみます。

息子が梨を切っている夢

むかしむかし。中国の明の時代の話。

楊進賢さんという官吏(官僚)がいました。
南陽という町に赴任することになり、家族揃って船に乗り、赴任先へと向かうことになりました。
ところが船旅の途中、暴風に遭遇。息子さんだけが行方不明になってしまったのです。

大事な息子はいったいどこに行ってしまったんだろう……。
楊さん夫婦は息子が戻ってくるのをひたすら願うばかりでした。

ある晩、楊さんは妙な胸騒ぎのする夢を見ました。
夢のなかで、息子が梨を切っているのです。
中国語で、梨(リィ)は「離(リィ)」の発音と同じで、離れていくというイメージがあります。現代でも入院のお見舞い物では避けるべき果物とされています。
その梨を切っているのだから、これは「息子と分かれて、離れてしまう」ということなんだろう……楊さんは夢をそう解釈して落胆しました。

しかし、その夢の内容を親友に話したところ、まったく反対の解釈を立てたのです。
「梨を切れば、そのなかに種が見えるよね。種は後継ぎ、子供の意味だろ。つまり、息子にまた会えるってことだよ」
するとその通り、数日後、息子が無事に戻ってきたのです。

参考:程登吉「幼学瓊林」
http://www.qsgct999.cn/post/t11436847.htm
破梨:南陽剌史楊進賢,乗船遇風暴失児子,夢見給児子剖梨,自己解釈為剖梨即分離,但朋友却解釈説:剖梨見梨子。果其然,不久伐到了児子。



中国の説話集を読んでいると、こういう構造の話がわりと見受けられます。中国人の好きなパターンのお話なのでしょう。

亀丸は若い頃、この話の面白さのポイントがいまいちわかりませんでした。
占い師になった今、そのポイントが少しわかるようになってきました。

皆さんはこの話を読んでどんな印象を持たれますか?

解釈を変えれば、運命自体も変わる

この話は「(占いとか、夢のお告げとかの)解釈を変えれば、運命自体も変わる」という面白さなんですよね。

楊さんの「梨を切る→息子との別れ」という解釈のままだったら、実際の運命も「息子は帰ってこない」だったのですが、親友が「梨を切る→種がみえる→息子と会える」と解釈してくれたので、運命が「息子が帰ってくる」になった──そういう「運命が変わる」面白さのお話です。


運命と解釈




私は若いころ、こういう運命観がとても気持ち悪く感じられました。
ただ解釈を変えただけなのに、なんて都合のいい話だと思っていました。

でも、占い師として相談を受けるにつれて、「解釈一つで運命自体を変える」という考え方はありなんじゃないかな、と思うようになってきました。

息子さんが生きて帰ってくるか、こないかだったら、明らかに生きて帰ってくるほうがいい。
だったら占いや夢分析は、できるだけいいほうの解釈ができないかを考えたほうが良いのです。

実際、占いの現場で、出来事の解釈を一つ変えてあげることで、ガラッとその人のパターンが変わることはあります。運命を上書き保存するような感覚です。

それは心理学的にいえば「ポジティブシンキング」ということなのかもしれませんが、なんか違う。
考え方を変えて前向きになろうという単純なキモチの問題じゃなくて、本当に運命の形が変わることがあるんじゃないのかと、占い師としては思うんですよね。

昔の説話集には、この梨の話のような「解釈一つで運命自体を変える」話がわりとあります。
きっと昔の人たちは、そういうことができるという手ごたえがあったんでしょう。ひとつの庶民の知恵のようなものだと思います。

まあ、なんでも自分の都合のいいように解釈すると、思い込みをただただ深める結果になることもあるので、用心して解釈の変更を行う必要がありますが、でも本当に必要な場面で「解釈を変えて、運命自体を変える」という感覚を持っておくことは、占い師として武器になるでしょう。

真面目な占い師さんのなかには、そういうことをすることに不安になられる方もいるかもしれません。
でも、占い師はそれでいいのです。
そういうことができるのが占い師なのですから。


運命を上書き保存するためのルール

さて、運命を上書き保存するために、一つだけルールがあると思います。
それは、元の解釈よりも、デキのいい解釈を思いつくこと。
それが必要なルールです。

つまらない解釈、説得力の無い解釈は無意味です。
元の解釈よりも優れているからこそ、運命の神様が動いてくれるのです。
だから、占い師はさまざまな占いの知識をフル動員して、必死で解釈を考えるのです。

元の解釈よりも、デキのいい解釈ができれば、運命は変わる──そういう面白さを、日々の鑑定のなかにいつも探していきたいなと思っています。


クリックをお願いします。




亀丸は、大阪・梅田で
占い教室を開講しています。

64卦をわかりやすいテキストと、
実践練習で最速マスター。
詳細は教室・イベントページをご覧ください。

大阪・アメ村(千里眼)で対面鑑定。
平日の夜に電話占い(ヴェルニ)。
<結婚・恋愛占い>
「いつ、どんな人と結婚するの?」など
驚かれるほど具体的にお伝えします。
<天職・適職診断>
自分の強みを見出すヒントをお伝えします。
詳細は鑑定ページをご覧ください。