亀丸です。

2015年にタイのチェンマイに約4年ぶりに戻ったとき、ガラッと変わって好景気に沸いていました。
観光が主要産業のチェンマイに、多くの外国人がやってきていたのです。

チェンマイに殺到する中国人旅行者

世界的に景気が随分と良くなっているのかもしれません。
西洋人の旅行者の姿も目に見えて増えていたのですが、ちょうど春節の時期に訪れたこともあって中国人旅行者の増加がすさまじい。
観光名所にいけば団体でいるし、以前は目にしなかった個人で旅をしている人もたびたび見かける。

もはや日本人と中国人の旅行者数はすっかり逆転しているのでしょうね。
私が何も言わずにレストランに入ると、中国人だと思われて、中国語のメニューを手渡されるケースが何度かありました。4年前には一度もなかったことでした。


ゲストハウス建設01
▲チェンマイのランドマーク・ターペー門のそばに張られていた幕には
「Welcome tourists from china and all countries」と書かれていました。
「中国旅行者様、とその他の方、歓迎」ということ。中国以外の国はその他諸々扱いです。

ゲストハウスはfull(満室)だらけ

物価も大きく上昇していました。

とくに旅行者向けのものの価格上昇率は高く、この4年の間に建てられた小奇麗なゲストハウスは随分と強気な値段設定をしていました。

それでも「泊まれるか」と訊ねてみると「full(満室)」だと言われる。部屋探しに苦労しました。
亀丸は、部屋は現地でぶらっと探して見つけるものという90年代バックパッカーの呑気な感覚があったのです。

増える外国人旅行者の需要にこたえるために、町には新しいゲストハウスやレストランが次々とオープンしていて、建設中や改装中のところも多い。

これから先も景気の上下はあるでしょうが、これから先の未来、新興国の人々がより豊かになって、世界旅行をする人の数はさらに一段と増えることは間違いないのでしょう。

ゲストハウス建設02
▲チェンマイ華人街での春節のイベント。


ゲストハウスをやろうと思うが、成功しますか?

2010年頃の話になりますが、亀丸がタイで占い師をやっていた頃のエピソードがよみがえってきました。

相談者はタイ人の30代後半ぐらいの男性でした。

「これからゲストハウスを建ててビジネスをやろうと思うが、それは成功するか」
という相談内容でした。

当時のチェンマイは不況感が漂っていました。
とくに宿泊施設は供給過剰で、どこも部屋が余っている状態でした。

タイ人の友達に話を聞くと、10年ほど前にチェンマイ郊外で花博を開催した時にホテルを作り過ぎてしまい、その後思ったより観光客が増加せず、どこも困ったことになっていると言う。
その状況下でゲストハウスを新たに建設するというのですから、普通に考えればそれはあまり賢明なビジネスプランには思えませんでした。

それにホテルやゲストハウスは部屋さえ用意していればいいというものではなく、24時間365日常に運営し続けなければいけないもので、けして楽な商売ではありません。

きっと単なる友達からの相談だったら「やめときなよ」と言っていたでしょう。

でも占い師という立場で訊ねられているのですから、自分の意見を言ってもしょうがない。筮竹をふって判断することにしました。
出てきた卦はとても良い。たしか「雷火豊」でした。

卦の意味は「豊か」ということですので、ビジネスや金運の問いでは基本良いとみなしています。

チェンマイ街角03


自分の意見と占いの意見が割れたときの葛藤

自分の頭で考えて思う意見と、占いとして出てきた卦の意見が割れるとき──
どう言うかいつも悩みます。

この場合、どちらが正解か

出た卦に囚われすぎるのもよくないのです。
話の流れを切ってしまったり、相談者さんの気持ちを潰してしまったり、失敗することがしばしば起こります。もっと相手の話をよく聞いて、相手をよく見て、よく考えて話をするべきだったと後悔することがあります。
占いのご相談には、ちゃんと考えたら正しい答のわかるものが少なくないのです。ギリギリまで考えて考えて、そこから神意を問うべきなのです。

かといって、自分は全てが見えているわけではない。
「先生」「先生」と言われているうちに、見えるような気になってきますが、でも神様なはずはない。

不確実な未来だからこそ占うのであって、占いの卦を占い師が信じないで、占いにいったい何の意味があるのかと葛藤します。


今回のケースの場合は。
私個人の意見としては反対方向ですが、相談者さんのやりたい方向と出てきた卦の方向が揃っているのですから、占い師の立場で答を出すなら「ゲストハウスをやるべし!」というしかありません。
一度その方向を決めたら、それでいけると自信をもって言うしかない。それで、運の流れを定めるのです。


この占断に気分を良くされたのでしょう。
相談者さんはその後「3階建てがいいのか、4階建てがいいのか」など、1時間を超えて細かい部分まで訊ねてこられ、それぞれの吉凶をお伝えしました。

この彼のゲストハウスが現在どうなっているのかはわかりません。
きっと大勢の中国人旅行者の対応に日々追われているんだろうなと勝手に想像しています。

占いが当たったときのほうが

ちなみに。
自分の意見と、占いの意見が割れて、占いのほうが当たったとき──
そっちのほうが、占い師としては嬉しいものなのです。